筆者について

拒食症になると、人付き合いができない

筆者本人のやせているときと小康状態になったときの対比の写真を動画で掲載しています。 体重は最低20キロ、最高40キロくらいです。まるで別人なので、よかったら是非みてみてください。

 拒食症になると、単に「ご飯が食べられない」というだけではなく、人付き合いもできなくなります。このことで、筆者も長年苦しんできました。

健康な方は普段あまり意識しないと思いますが、実は、人付き合いには「食べる」ことが常につきまとうからです。

今回は、拒食症になったら、どのようなことで人付き合いができなくなるのか、紹介したいと思います。

 

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1.人付き合いにつきまとう「恐怖の場面」

実は、人付き合いには、「食べる」という場面がとても多いです。

たとえば、友人同士で「ランチしよう」「ご飯行こう」「おいしいケーキの店に行こう」などと誘い合って食べに行くのは、普通によくあることです。

普通の人は「知らないもの」「おいしいもの」を食べるのが楽しいと思います。

しかし、私たちにしてみたら、このような機会に食べ物屋に行って、カロリーのわからないものを食べるのは「恐怖」でしかありません。

 

また、友人付き合いだけではありません。困ったことに、職場などでも「食べる」つきあいが非常に多いです。

たとえば、会社で毎日ランチするときに同僚と食事するかもしれませんし、歓送迎会などの飲み会もあります。

 

私は、とにかくこういった「飲み会」が苦痛でした。

本当は職場の方が好きで、仲良くしたいと思っていたけれども、「飲み会で何かわからないものを食べて太る」ことが恐ろしく、いつもそういった会合を断っていました。

そのせいで「つきあいの悪い人」「変わってる」「ぴりかさんは飲み会がキライ」と思われ、誰も誘ってくれなくなりました。

 

周囲の人は、親交を深めてどんどん仲良くなっていくのに、私だけ置いてけぼりで、すごい孤独感と疎外感を感じてさみしかったです。

 

本当は仲良くしたいのに、ただ、食べるのが怖いだけなのに。

 

そう言えたら楽なのかも知れませんが、拒食症をカミングアウトできないので、最後まで「人付き合いの悪い人」で終わってしまいました。

今も、昔の友人や同僚とは、ほとんどつきあいがありません。

 

病気のせいだと思っています。恨んではいませんが、ただただ「そういうものだったのだ」と受け入れるだけです。

 

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2.一口の「試食」がおそろしい

拒食症になると、たった一口の試食がおそろしいです。

たとえば、デパートで試食を勧められたときなどには、恐怖感しかありません。心の中で「やめて!」と叫びます。もちろん、絶対に食べません。

また、たとえば友達とランチしているときに、友達が手作りのお弁当を持ち出してきて「これ、作ったからちょっと食べてみて」と言ってきたら、どうでしょう?

食べないのは明らかに失礼です。

かといって、食べるのは恐怖以外の何者でもありません。

何とか必死で、「気分が悪い」「体調が悪い」などと言って断るしかありません。

友人は気分を害するかも知れません。

 

私も「悪いことをしたな」

「気を悪くしたかな」

「本当は食べたいのよ、おいしい!!って言ってあげたいのよ、ごめんね!!」

と、心の中で謝りまくっています。

 

でも、そんな思いは通じるはずもありません。単に「断られた」「食べてもらえなかった」という事実だけが残ります。そうして、どんどん疎遠になっていきます。

 

人付き合いをすると、こういった問題が次々に起こるので、次第におっくうになって、もう誰ともつきあわないようにしよう、と思い始めるのです。

 

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3.他人の食べる量が気になる苦痛

人付き合いをすることにもう1つ大きな問題があります。

それは、他人の食べる量が気になることです。

人と一緒にいると、どうしてもその人にたくさん食べてほしいと思ってしまいます。

相手が思うように食べないと、非常にストレスを感じます。本当にあのストレスは、耐えられません。「食べて」というわけにもいきませんから、頭の中が急激に熱くなり、噴火しそうになります。

 

このような苦痛があるから、「もう人付き合いなんてできっこない」と思ってしまい、どんどん引きこもってしまいます。

「所詮私は1人」

「でも、体重が少ないから、まぁいいや」

いつもいつも、そう思いながら、自分の心を誤魔化しながら、自分で自分を殺しながら、生きています。

 

もしも周囲にものすごく痩せていて、飲み会などを絶対に断るような、人付き合いの悪い人がいたら、その人は拒食症かも知れません。

本当は人恋しくて、寂しくて、心の中で泣いているかも知れません。

だから、そういった人も疎外せずに、仲良くして上げてもらえると、うれしく思います。

 

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