理解されない摂食障害(拒食症)

拒食症と健康 失って初めて分かるもの

筆者本人のやせているときと小康状態になったときの対比の写真を動画で掲載しています。 体重は最低20キロ、最高40キロくらいです。まるで別人なので、よかったら是非みてみてください。

私は長年拒食症に苦しんできました。もはや健康だった頃の記憶がほとんどないくらいです。

この病気になって感じることは「健康なことは素晴らしい」ということです。人間は健康なとき、健康であることに感謝しません。当たり前のことと受け止めてしまいます。

しかしそれは大間違いです。健康でなくなって始めて失ったものの大きさに気づきます。

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1.拒食症の患者はまともな考えができない

拒食症患者は、まともな考え方ができません。

だいたい一日中、頭の中は

「体重増えたくない」

「食べ物(何を食べるか、何時に食べるか、どれだけ食べるか)」

「それを食べたら体重が増えるか」

などのことを考えています。

過食する人は過食のことを、チューイングする人はチューイングのことなどを考えているケースもあります。

また、自分より体重の多い人に対し、変な優越感を持っています。

どんなにくやしくても「どうせあの人は自分より太っている」と思うと、気分がすかっとして平気な気持ちになります。

筆者も実際そういうことが多いです。いろいろうまくいかなくて、人と比べて辛くなったとき「でもあの人はきっと太ってるから、まぁいいや」と思うのです。たぶん、これは自分の心の中の劣等感のごまかしなんだと思っています。

このように、拒食症の人の頭の中は、普通の人とは全く異なります。

好きでそんなことを考えているのではなく、本人も脱却したいと思って悩んでいるので、辛いです。

2.拒食症「ただ、普通にご飯が食べたい」

拒食症の人は、だいたいの人が「普通にご飯を食べたい」という切実な気持ちを持っていると思います。

私もそうです。

ときどき、親などに「何かしたいことはないのか?」「気を紛らわすために好きなことをいしてはどうか?」などと聞かれます。

親は「旅行に行きたい」「絵を習いたい」など、普通の人の趣味のような答えを期待しているのでしょう。

しかし私にとってはそんなことは「どうでも良い」のです。

望んでいるのは、ただ普通にご飯を食べたいということだけです。



好きなときに好きなものを食べられたら、他には何も要りません。


このような考えでいること自体が異常ですし、完全に精神障害だと思って本当に嫌になります。

3.失って始めて気づくもの

私は、このような異常な考えで、もう20年以上過ごしてきました。まともな考えをしていた頃はもはや遠い昔です。

人はなにがきっかけで健康を失うか分からないものです。

今健康な人には、今のあなたの健康な状態を大事にしてもらいたいです。

そして私がもしも再度健康になることができたら、一体何をしたいでしょうかね。

健康になりたいという願いばかりで、健康になった後なにをしたいかっていうのは想像がつかないです。

現実問題として、あまり治る気がしないですね。

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