拒食症の人は、お腹が空いていると人格が変わると思います。
少なくとも私の場合には、ご飯を食べる前と食べた後で、あからさまに異なる考えをしていますし、食べる前はどうしようもなくイライラして攻撃的になっていて、食べると心に余裕が生まれます。
今回は、そんなお話をしてみたいと思います。
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1.お腹が空いていると、すべてが敵に見える
拒食症の人は、おそらくほとんどの時間、飢えています。
不思議と、普通の人のように「お腹が空いた」という空腹感を感じなくなっているのですが、実際には飢え切っているので、気持ちがイライラしているのです。
私も、ご飯を食べる前は、とてもイライラしていて、些細なことで切れますし、世の中すべてが敵に思えて、何もかもが腹立たしく思います。
親や夫などから何を言われても、にらみ返したり「はぁ?」などと喧嘩腰の態度を取ってしまいます。
街を歩いていて、子供や赤ちゃんが泣いているだけで、「うるさいんじゃ!」と怒鳴りたくなり、追いかけていって殴りたいとまで思ってしまいます。子どもの親に対してまで敵意を持ちます。
そんなときは、本当に、世の中すべてが「敵」です。
そこで、ご飯を食べる前に夫や母親が私に話しかけると、とんでもないことになるケースがあります。
何を言っても気に入らないので、私が突然切れ出したり、ときには暴力を振るったりすることもあります。
夫や母親は、私に対して「どう接して良いかわからない」「何で怒るか分からないから、何も言えない」と思っているでしょう。
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2.ご飯を食べると落ち着いてもとの自分に戻る
このように、食事前はめちゃくちゃイライラしていて世の中がすべて敵で、性格も最悪になっているのですが、ご飯を食べると、嘘のように、気持ちが落ち着いておとなしくなります。
さっきまでとは打って変わって、何を言われても別に腹が立たなくなりますし、子供や赤ちゃんが泣いていてもあまり気にならなくなります。
夫や母親に笑顔を見せて、話もします。
3.本当に辛いのは、大切な人を傷つけること
そうやって、機嫌がよくなったように見えるとき、私は何を考えているのでしょうか?
気持ちが落ち着いてよかったよかった、と思っているのでしょうか?
全然違います。
いつも思うのは、「なんで、さっきあんな酷いことを言ってしまったのか!」という強い後悔と自分を責める気持ちです。
「高齢の母を殴るなんて、なんて最悪な人間だ!」
「夫はこんなに良くしてくれているのに、私は最低!」
そう思って、自分を責め続けます。
「こんな最悪な人間は死んだ方がマシ」だと感じ、消えてしまいたいと思います。
実際、私は自分の指の皮をむくくせがあります。血が出るまで、血が出てもむき続けます。指の付け根の方まで真っ赤になって、ぼろぼろです。
自分を責めるから、自分を傷つけることで、バランスを取っているのかも知れません。
母親や夫には「ごめんね、ごめんね」と謝り続けます。本当に自分がイヤになります。
生きている価値のない人間だと思います。
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4.自分の人格すらコントロールできないのは地獄
このように、ご飯を食べると一時的に落ち着いて、普通の人格に戻るのですが、しばらくしてお腹が空いたら、また機嫌が悪くなって、最初に紹介したような必死で余裕のない精神状態になってしまうのです。
こんな繰り返しを、1日に何度も繰り返しているのです。
自分の中で、人格がコロコロ入れ替わっているみたいで、本当に疲れてへとへとになります。
私たちは、ご飯を食べるだけで、毎日が必死で、精一杯なんです。それだけで1日が過ぎてしまいます。
私の本当の人格は、お腹いっぱいの時のおおらかな自分なのだと思います。あまりの飢えが、私の頭をおかしくしているのです。
自分の人格すらコントロールできず、大切な人を傷つけ続けるのは、本当に辛いです。この病気である限り、この地獄から逃れることができません。
同じような思いをされてる方や、私のせいで迷惑を被っている母や夫のために、祈りたいです。
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